革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明(革新脳)

霊長類(マーモセット)の高次脳機能を担う神経回路の全容をニューロンレベルで解明することにより、ヒトの精神・神経疾患の克服や情報処理技術の高度化に貢献します。

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2022.08.19
NEW

自閉症モデルマーモセットのストレスホルモンは高値 -自閉症ストレス研究への有用性-

自閉症者は自閉症特有の社会性の障害やこだわりの強さのため、社会での生きづらさのような多くのストレスに面しています。自閉症者のストレスは二次障害としてのうつ病、不眠、消化器障害を引き起こすと考えられており、自閉症のストレスに関する研究は重要です。本研究はバルプロ酸誘導自閉症モデルマーモセットの唾液のストレスホルモン・コルチゾールが高値であることを示しました。また、コルチゾールの高さはモデルマーモセットの社会性の障害の程度と関与しているという結果を得ました。本研究は、自閉症モデルマーモセットの社会性に関わるストレス研究への有用性を示しています。

大脳神経回路形成の新戦略――大脳皮質の多数の領野を結ぶ結合を効率よく作るた めの並列モジュール戦略を解明

本研究では、世界で初めてマウス大脳視覚野と視床核を含む領野間結合がどのように形成されるのかを網羅的に調べ、多数の領野間結合を含む複雑な脳神経ネットワークを効率的に形成するための新たなメカニズムを明らかにしました。本研究の成果は、将来的に先天性盲などの疾患に対する治療法や、優れた人工知能を形成するための回路形成アルゴリズムに応用されることが期待されます。本研究成果は「Nature」オンライン版(8月3日付)に掲載されました。

日本人最大規模の自閉スペクトラム症患者を対象とした全ゲノム解析により、神経細胞シナプス機能の病態への関与を証明

自閉スペクトラム症(ASD)の発症には、遺伝要因の関与が示唆されていますが、その解明は未だ不十分でした。本研究では、日本人ASDを対象としたエクソーム(全ての遺伝子のタンパク質コード領域のゲノム配列を解読する)研究としては最大規模の合計約600名のゲノムサンプルを解析した結果、シナプス機能に関与する遺伝子セットが健常者よりもASD患者で統計学的に優位に多く存在することを示しました。特にシナプス機能に関与するABCA13がASD病態に関与する強いエビデンスが得られ、本研究からASD病態解明へのヒントが示されました。本研究成果は、「Translational Psychiatry」に掲載されました。

自閉症小児が周囲の人を見ないことが、社会脳の発達を障害する可能性を示唆---早期行動療法の開発に有用か---

自閉症の早期介入の長期予後への重要性は認識されていますが、その標準的な治療法は未だありません。本研究では自閉症モデルマーモセットが、小児期に大人のマーモセットを見ている時間と、成長後の自閉症様症状の間に強い相関があることを見いだしました。本研究では、高次社会性テスト(不公平認知、互恵性認知)や習慣への固執テストなど霊長類特異的自閉症症状テストを用いて、幼少期の他者への社会的注意が自閉症の早期治療の対象となる可能性を示すとともに、自閉症モデルマーモセットが自閉症早期治療法開発に有用であることを示しました。本研究成果は「Frontiers in Psychiatry」に掲載されました。

2022.07.22
NEW

革新脳ウイルスベクターコアの配布ラインナップがさらに充実しました

革新脳ウイルスベクターコアは2018年10月の発足以来、高品質のウイルスベクターの配布実績を重ね、プロジェクト内外の多くの研究機関から好評をいただいています。平井グループ(群馬大学)・小林グループ(福島医科県立大学)・日置グループ(順天堂大)に加え、今年度より高田グループ(京都大学)が参画し、提供可能なAAVベクターのリストがさらに充実しました。

 

リストにある以外に、「各研究者独自のウイルスプラスミドを使用したAAVベクターの作製」も可能です。また、質問・要望がございましたら、ベクターコア事務局までメールでご相談ください(例:このような細胞に発現させたいがどのカプシド、プロモーターが良いか?等)。ベクターコア内で検討し、できる限り対応いたします。

詳細はウェブページにてご確認の上、ぜひご活用ください。

2022.07.20

村山正宜チームリーダーが第6回「バイオインダストリー奨励賞」を受賞

革新脳プロジェクト 中核拠点(理化学研究所 脳神経科学研究センター)の村山正宜チームリーダーが第6回「バイオインダストリー奨励賞」を受賞しました。「広視野・高速・高解像度2光子顕微鏡の開発と生体脳への応用」による研究成果・業績が高く評価されました。

治療薬開発に適したアルツハイマー病モデルマウスの開発―βセクレターゼ阻害薬の開発に貢献―

本研究では、ゲノム編集を利用し新しいアルツハイマー病(AD)モデルマウスを作製しました。このモデルでは、ADに特徴的なアミロイド病理やそれに付随する神経炎症が再現されており、さらにADの治療薬候補の一つであるβセクレターゼ阻害薬の効果を正確に評価できます。また、脳の神経細胞でADに特徴的なエンドソーム異常が起きており、ADの細胞病態解明にも応用可能です。本研究成果は「Science Advances」に掲載されました。

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  • 革新脳ウイルスベクターコア
  • Marmoset Gene Atlas
  • Brain/MINDS Data Portal

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