革新的技術による脳機能ネットワークの全容解明(革新脳)

霊長類(マーモセット)の高次脳機能を担う神経回路の全容をニューロンレベルで解明することにより、ヒトの精神・神経疾患の克服や情報処理技術の高度化に貢献します。

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2024.03.12
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プレスリリース

社会的孤立による社会的認知機能の低下を改善させる薬を発見-他者を区別する神経メカニズムの解明にも期待

本研究では、ケタミンの鏡像異性体を麻酔用量よりも低用量投与したネズミの全脳の神経活性化パターンから、(R)-ケタミンだけに顕著にみられる神経活動の変化として島皮質の活性化を捉えることに成功しました。さらに島皮質の人工的な神経活動操作を行うことにより、(R)-ケタミンが社会的認知機能を改善させることを解明しました。これにより、様々な精神疾患でみられる社会的認知機能の低下に対する新たな治療法の開発に繋がることが期待されます。本研究成果は「Molecular Psychiatry」(2月23日付)に掲載されました。

2024.02.15

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プレスリリース

脳画像データによる精神病発症を判別する機械学習器を開発

国際共同研究コンソーシアムENIGMAによる2,000名を超える磁気共鳴画像(MRI)の脳構造画像データの機械学習を行い、精神病ハイリスク群の発症群と健常対照群を70%以上の確率で判別可能な機械学習器を開発しました。今回開発した機械学習器は、多施設から得られた脳画像を適切に結合し、思春期の複雑な脳発達変化による影響を考慮することで高い判別率を得ることができました。今後、臨床現場で必要とされるバイオマーカー開発への応用だけでなく、精神病発症に関わる脳病態の解明に貢献することが期待されます。本研究成果は「Molecular Psychiatry」(2月9日付)に掲載されました。

2024.01.04

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革新脳・国際脳合同イベント「読み解かれつつある脳の設計図」イベントレポート

2023年10月19日に開催された「読み解かれつつある脳の設計図 ~革新脳・国際脳の成果と脳疾患克服への展望~」のイベント報告がAMED広報ウェブマガジン「AMED Pickup」に掲載されました。
同イベントで発表された最新の脳研究成果が分かりやすく紹介されています。ぜひご覧ください。

2023.11.30

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プレスリリース


マウス腎臓被膜下に移植した卵巣からマーモセット卵子の取得、胚生産に世界初の成功 -ヒト生殖補助医療に資する胚操作技術の開発-

ヒト疾患の解明や治療法の開発には、小型霊長類のマーモセットを遺伝子操作した動物モデルが極めて有用ですが、その作製には多くの胚を必要とします。本研究グループは、胚を作製する新しい方法の開発のため、全国のマーモセット研究者からマーモセット卵巣の提供を受け、マウスの腎臓被膜下に移植し、ホルモン投与により成熟させた卵子を採取し、受精させて胚を生み出し胚盤胞を作ることに成功しました。異種間移植により子宮に着床可能な霊長類の胚を得たのは世界初です。本研究成果は「Scientific Reports」(10月24日付)に掲載されました。

2023.11.29

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ヒトの脳の理解に近づく「脳の地図づくり」

理研クローズアップ科学道に革新脳プロジェクト 中核拠点(理化学研究所 脳神経科学研究センター)の渡我部 昭哉研究員のインタビュー記事が掲載されました。

2023年5月に革新脳プロジェクトの主要な成果として発表された「マーモセットの脳の地図」作成とその研究成果について分かりやすく解説されています。
全文は理化学研究所Webサイトをご覧ください。

2023.11.20

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脳予測に関わる誤差信号が高次聴覚野から一次聴覚野へフィードバックすることを発見 ―ミスマッチ陰性電位の正体の一端が判明―

本研究では、霊長類コモンマーモセットの大脳皮質聴覚野の神経活動を高い空間解像度でイメージングすることで、同一の音がある時間間隔で繰り返して鳴っているときに、逸脱音が入り込むとその直後に、高次聴覚野前方部から一次聴覚野へ予測誤差信号がフィードバックすること、これが一次聴覚野の逸脱音に特異的な反応成分(ミスマッチ陰性電位)の正体であることを明らかにしました。本研究成果は、統合失調症患者で減弱するミスマッチ陰性電位のメカニズム解明につながると期待されます。本研究成果は「Nature Communications」(11月13日付)に掲載されました。

2023.10.17

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時空間での蛍光相関解析が生体深部超解像イメージングを可能にするー生きた脳の深部でナノスケールの神経細胞微細形態の可視化に成功ー

本研究では蛍光顕微鏡観察像の時空間相関解析に基づく超解像法SRRFを二光子励起顕微鏡に適用することで、これまで観察が困難であった生体脳深部(脳表から500μm)のナノスケールの神経細胞微細形態を可視化することに成功しました。この手法は画像解析による手法であり、一般的な二光子励起顕微鏡の観察に容易に適用できる一方で、既存超解像顕微鏡法と同等の空間分解能・形態再現性を生体深部で達成できることから、神経科学のみならず、生体深部の微細な空間で生じる様々な生命現象の解明に貢献することが期待されます。本研究成果は「Frontiers in Cellular Neuroscience」(10月10日付)に掲載されました。

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  • 革新脳ウイルスベクターコア
  • Marmoset Gene Atlas
  • Brain/MINDS Data Portal

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