脆弱X症候群のマーモセットモデル開発に成功~ 疾患メカニズム解明と創薬に貢献 ~
2025-09-09
東京大学大学院医学系研究科の饗場篤教授らの研究グループは、脆弱X症候群(FXS)のモデルマーモセット開発に成功しました。FXSは知的障害や発達障害を伴う遺伝性疾患です。FXSの原因遺伝子FMR1の発現が殆ど無いファウンダー個体は多動やてんかん発作を伴い、生後致死となりました。この致死性はGRM5遺伝子変異導入によりレスキューされ、mGluR5シグナル亢進の関与が示唆されました。さらに、F1世代のFMR1ヘテロ接合体雌では発声発達や社会的嗜好性の異常、聴覚情報処理の異常、運動機能の低下などが認められ、FXSのモデルとして治療研究に有用であることが示されました。本研究成果は「Cell Reports」に掲載されました。