オージェ電子によるアミロイドβ凝集抑制作用に関する萌芽研究

代表者

小野 正博
京都大学 大学院薬学研究科 教授
アミロイドβタンパク質(Aβ)凝集体はアルツハイマー病(AD)の診断・治療における重要な標的分子と考えられます。本研究では、(1)申請者が開発したAβプローブに、短飛程かつ高エネルギーのオージェ電子放出核種を導入し、(2)これを生体に投与後、プローブをAβ凝集体に結合させ、(3)Aβ凝集体に結合したプローブから放出されるオージェ電子によりAβ凝集体を分解して、(4)Aβ凝集体以外の部位には放射線の影響を与えること無く、Aβ凝集体を分解・除去するという、これまで全く試みられなかった新規なアプローチにより副作用リスクの少ないAD治療法の創成に挑戦します。