Tauは神経軸索に局在し、微小管安定性に関わるタンパク質ですが、アルツハイマー病や前頭側頭型認知症などの神経変性時にはTau凝集体がみられます。これら疾患はタウオパチーと総称されますが、Tau凝集メカニズムは未だ解明されていません。私たちの研究グループは、核酸高次構造の一つであるRNAグアニン四重鎖「G4」が、試験管内においてTau凝集を誘導するキーファクターであることを見出しました。本研究では、神経軸索におけるG4を起点としたTau凝集体形成による神経変性メカニズムの解明と、G4 を標的とした新しいタウオパチー治療法の提唱を目指します。